知っておきたい感染症の基礎知識(1) - 三大内因性感染症


感染症の基礎知識

先ず知ってもらいたいのは、感染症には2種類あります。

(1)外因性感染症

病原体が人から人へうつる病気、外からの病原体が入ることによって発症

(2)内因性感染症

自分の身体に持っている常在菌が変化することで感染症を起こすもの。1年を通じてでやすい感染症です。
また、健康な人にもみられる。 抵抗力低下などで発症し易くなります。

高齢者に多い3大内因性感染症
誤嚥性肺炎 ・ 尿路感染症 ・ 褥瘡感染症

この章では、内因性感染症から見て行きましょう。

誤嚥性肺炎
≪誤嚥性肺炎とは≫
誤嚥性肺炎は、口の中で唾液や胃液と共に細菌が肺に流れ込んで生じる肺炎です。高齢者の肺炎の大半が誤嚥に関係していると言われ、再発を繰り返す特徴があります。
それにより耐性菌が発生し、抗菌薬治療に抵抗性をもつことがあります。そのため優れた抗菌薬治療が開発されている現在でも治療困難なことが多く、高齢者の死亡原因となっています。

≪発生原因は≫
(1)口腔や咽頭内容物による誤嚥、(2)胃逆流物による誤嚥
 老化に伴って起きる生理的な変化や疾病などの理由で咳反射や嚥下反射の機能低下によりおこります。嚥下反射の低下で知らない間に細菌が唾液と共に肺に入り、肺の中で細菌が増殖して肺炎を引き起こします。嘔吐などによる胃液が食べ物と共に食道を逆流しておこることもあります。

≪症状は≫
発熱、だるさ、せき、たん、呼吸困難、せん妄などの意識障害やテントウ、尿失禁など心身機能の低下で重症化します。
また、なんとなく元気がない、倦怠感、食事中のむせ、喉がゴロゴロ鳴っている、唾液が飲み込めない、食事に時間がかかる、たんが汚いなども疑わしい症状です。

≪治療は≫
点滴や水分、抗生剤の投与、鎮咳、去痰、解熱剤などの対処療法があります。 肺炎の原因となっている菌を殺すことで治療します。

≪予防は≫
・飲食の意識付けや誤嚥予防の体位保持
・食後に直ぐ横にならない
・栄養状態を良好に保つ
・口腔ケア…食後の口腔ケアをキチンと行う事
・航空機能トレーニング、食事前の口腔体操
・咳反射を亢進させる降圧剤であるACE阻害薬による嚥下障害の改善
・嚥下機能低下が著しい場合は、胃瘻増設、気管食道剥離術(適応は厳格に検討)など。
・肺炎球菌ワクチンの接種

尿路感染症
≪尿路感染症とは≫
腎臓から尿が外に出る外尿道口までの各器官で起こる細菌感染症。病原菌は大腸菌で腎盂腎炎や膀胱炎、尿道炎、前立腺炎が含まれます。
尿道が短い、小児や助成に多く高齢者にも多い感染症で、身体状況により清潔が保てない状態や膀胱周りの疾患なども原因となります。
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≪症状は≫
排尿時痛や頻尿、残尿感や発熱。下腹部の不快感が出たり尿が混濁したり血尿となって現れたりします。
高熱や腰痛、吐き気や全身倦怠感、血尿がひどく貧血を起こすこともあります。

≪治療は≫
抗生剤の投与で数日で治癒します。 水分を多くとったり、点滴で尿を多く輩出し、病原菌を洗い流します。

≪予防は≫
適度な水分を摂取し、トイレを我慢しないことと残尿をなくす。
外陰部の清潔と不必要なおむつは避け、必要に応じて陰部洗浄(1日1回)
下半身を冷やさないようにすることも大切です。

褥瘡感染症
≪褥瘡感染症とは≫
同一部位が継続して圧迫されることにより皮膚の循環障害が起きます。
特に、骨の出っ張った部位(仙骨部、腸骨、臀部、背骨、かかと、肩甲骨、後頭部、膝、肘)が体重にかかりやすいので好発します。

≪原因は≫
継続した圧迫、不潔、湿潤(尿や便、汗やむれ)、摩擦、低栄養が原因で、皮膚の常在菌や、黄色ブドウ球菌により発症。

≪症状は≫
発赤、表皮剥離、潰瘍が形成される、壊死が起こったり、創部が細菌感染を受けて血液の中に入り敗血症になったりします。

≪治療と予防≫
壊疽した組織を取り除き、消毒は行わずに洗浄により創部をきれいにします。(ただし状態により軟膏や人工被膜材を使う場合があります。

予防は、継続した圧迫をしないようにする(体位交換、予防具の利用など)。摩擦とずれの予防、体を清潔にする、栄養改善等が挙げられます。

以上が、3大内因性感染症です。 その2では、外因性感染症を紹介していきます。

次の記事:
知っておきたい感染症の基礎知識(2) - 外因性感染症(MRSA、インフルエンザ、結核)

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