認知症の基礎知識(1)


はじめに

認知症についての動画は観ていただけたでしょうか。
【教材動画】認知症かな?と思ったら もし良かったら観てください。

まず認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態が6カ月以上続くこと」をいいます。 

注意して欲しいのが、『認知症』を「あの人認知があるからさ~」等言う人がいますが、症まで含めての名前です。

そもそも、認知症は昔、痴呆と呼ばれていました。 なぜ言葉の変更が必要だったかというと、

痴呆という言葉を辞書で調べると、「愚かなこと。愚かな人」という説明があります。 これが行政用語として使われるのは好ましくないですよね。

これを厚生労働省が2004年に「痴呆」に替わる用語に関する検討会報告書にて変更されました。

話は戻りますが、認知とする人は、認知症という言葉の意味を深く考えず、略すの大好き日本人発揮ですね。 認知症と認知の意味は違います。
医療・福祉職の人は特に注意が必要です。そもそも専門職の略語・専門用語は避けるべきではないでしょうか。特に仕事中に略すことで誤解を招きかねませんし、正確に言葉を伝える事でのリスクマネジメントにもなります。 「あの人は、認知症があります」 「あの人は、認知があります」 聴き手としてはどう思うでしょうか。

認知症の発生リスクの最大要因は「加齢」である。これはゆるぎない事実です。先生によっては、アルツハイマー型認知症に限っては年を取る限り予防方法はない。運だという方もいます。そもそも発症のメカニズムが分かっておりません。現在は脳にアミロイドベータというたんぱく質がたまり正常な神経細胞が壊れて脳萎縮がおこることが原因だと考えられているだけでなぜそれが起こるのかも不明です。 なぜ?が分からないのにどう予防するかというのは予想でしかないわけです。

ただ、何もせずに手をこまねいて認知症を待つよりは、予防に対する取り組みを楽しくやっていた方が危険因子が減少すると考えておきたいところです。

脳血管性認知症であれば、脳内出血や脳梗塞が原因となるのでその危険因子である、高血圧やHL比(善玉・悪玉コレステロールのバランス)を注意していけば防ぐことができます。

認知症の兆候でこんな研究があります。

ピーナッツバター・テスト
 アルツハイマー病を患っているかどうか判断することができる検査法。その方法とは、ピーナッツバターのあの匂いを嗅ぐという簡単なもの。
 フロリダ大学の研究者たちによると、認識力の衰退は、人間の嗅覚をつかさどる第1脳神経と呼ばれる部位にまず影響を及ぼすのだという。アルツハイマー病の患者は、この嗅覚に独特で不思議な影響が表れるようなのだ。彼らの左の鼻腔は、一様に右の鼻腔よりも嗅覚が衰えているのだという。
 スプーンに盛られたピーナッツバターを、匂いだけでどれくらいの距離から認識することができるか計測するという手法でアルツハイマー病の患者は、左鼻腔の嗅覚が弱くなっており、右の鼻腔より10センチ以上近付かなければ、匂いを認識できないことが判明。認知症を発症していない人やアルツハイマー病以外の原因で認知症を発症した人たちは確認されることはなかった。

赤血球とアルブミン値

111 それぞれの数値を多い、普通、少ないに分けて、リスクを調べたところ、多い群に対する少ない群の認知機能低下のリスクは約2倍になることがわかりました。

歩幅

110 歩くときの歩幅を左記のように、広い、普通、狭いの3つに分けて認知症のリスクを調べたところ、広い群に対する狭い群のリスクは3倍となっています。血液の成分よりも歩幅と認知機能の関係が強いという調査結果が出ました。更に男性は早く歩いた時の歩幅、女性では通常歩いている時の歩幅が、それぞれ狭い群の認知機能低下のリスクが約4倍、5倍ととても大きくなることがわかっています。

認知症の進行
◆◆◆アルツハイマー型認知症◆◆◆
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上の図で見ると分かりますが、FASTという基準で認知症を区分けしています。FAST1は健康、FAST2は正常な老化でFAST3から認知症に入ってきます。

ここで説明したいのは、FAST2とFAST3あたりにMSI(軽度認知障害)というゾーンがあります。

MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)は、認知機能(記憶、決定、理由づけ、実行など)のどこかに問題が生じてはいますが、日常生活には支障がない状態のことです。

MCIの定義は、以下の5つとなります。
1.記憶障害の訴えが本人または家族から認められている
2.日常生活動作は正常
3.全般的認知機能は正常
4.年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する
5.認知症ではない

これらが疑われる人は、認知症について医師に診てもらった方が良いかもしれません。

軽度認知症は認知症疾患医療センターに一度電話で相談してみるのも手です。 認知症疾患医療センターは

都道府県及び指定都市により認知症専門医療の提供と介護サービス事業者との連携を担う中核機関として指定を受けた医療機関のことである。全国に150カ所の整備を目的としており、平成23年5月1日現在において112カ所(32道府県、7指定都市)が設置されている。

◆◆◆脳血管性認知症◆◆◆

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見ての通りアルツハイマー型認知症と違い、階段型となっています。これは、脳梗塞や出血など再発することで都度、状態が落ちていきます。脳内出血などが発生した部位によって症状が違います。逆に言えば、再発を起こさないように注意さえすれば状態が現状より悪化することはありません。

◆◆◆レビー小体型認知症◆◆◆

レビー小体型認知症には、進行グラフというものがありません。
この病気は、大脳皮質の神経細胞内に「レビー小体」というタンパク質が現れます。レビー小体型認知症、びまん性レビー小体病とも呼ばれます。
レビー小体型認知症は主に、パーキンソン病の症状が出てきます。パーキンソン病の違いとして、
パーキンソン病はレビー小体が「脳幹」に出るのに対し、レビー小体型認知症の場合は、大脳皮質全体に出現します。
パーキンソン病は中脳のドーパミン神経が変性脱落しますが、この部分を顕微鏡で丹念に調べると神経細胞の中に特殊な変化=構造物(封入体)が見えます。
しかし、レビー小体は、パーキンソン病に特徴的なものと見なされていましたが、最近では、パーキンソン症状のない患者にもみられることがわかってきました。
特に、大脳皮質と呼ばれる部分にレビー小体が多数出現してくるものをレビー小体病と呼んでいます。

イメージ的には下記の通りとなります。

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次の記事:認知症の基礎知識(2)

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