知っておきたい生活保護(1) 基本編


生活保護制度

1.すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2.国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

これは日本国憲法第25条は「生存権」の条文です。
生存権は、人間が生まれつき持っている尊厳をもって生きる権利であり、人たるに値する生活に必要な一定の待遇を要求する権利です。

この生存権が生活保護制度の基本理念となっています。

生活保護は、生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長すること。となっています。

生活保護の基本原理

・ 1.国家責任による最低生活保障の原理
   憲法第25条に規定する生存権を実現するため、国がその責任において保護を行います。

・ 2.無差別平等の原理
   全ての国民は、法に定める要件を満たす限り、国籍や理由に関わらず無差別平等に保護を受けることができます。

・ 3.最低生活の原理
   健康で文化的な最低限度の生活を保障します。

・ 4.保護の補足性の原理
   利用し得る資産、能力その他あらゆるもの(他法や他施策も含む)を活用した後に保護が行われます。

社会福祉士も過去問題にこんな問題があります。

問題 64 生活保護法が規定する基本原理,原則に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。
1 すべて国民は,この法律及び地方公共団体の条例の定める要件を満たす限り,この法律による保護を受けることができる。
2 この法律による保護は,要保護者の年齢別,性別,健康状態等その個人又は世帯の実際の必要の相違を考慮して,有効且つ適切に行われる。
3 この法律は,地方公共団体が生活に困窮するすべての住民に対し,必要な保護を行い,その自立を助長することを目的としている。
4 生活保護の基準は,最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであって,且つ,これをこえるものでなければならない。
5 この法律は,生活困窮に陥った原因によって,保護するかしないかを定めている。

生活保護法にこのような記述があります。

(基準及び程度の原則)
第八条  保護は、厚生労働大臣の定める基準により測定した要保護者の需要を基とし、そのうち、その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において行うものとする。
2  前項の基準は、要保護者の年齢別、性別、世帯構成別、所在地域別その他保護の種類に応じて必要な事情を考慮した最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであつて、且つ、これをこえないものでなければならない。
(必要即応の原則)
第九条  保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態等その個人又は世帯の実際の必要の相違を考慮して、有効且つ適切に行うものとする。

この事から、正当は(2)が正解となります。

生活保護の申請

生活保護費を受給するには、本人又は扶養義務者、親族による申請が必要です。

病気などで緊急を要する場合は、福祉事務所の職権による保護が行なわれることもあります。(職権保護)
※職権保護とは生活保護を必要とする人が生死にかかわるような差し迫った状況にあるときは、本人の申請を待たずに市町村長が職権で保護を開始することをいいます。

(申請の流れ)
 1.申請書の提出
   地域の福祉事務所(市役所の生活保護担当課)へ生活保護申請書を提出します。

 2.訪問調査
   申請後、7日以内に聞き取りによる訪問調査が行なわれます。
   加えて、資産状況や病状の関係先への問い合わせや、親族に援助をお願いできないか等の調査が行なわれます。

 3.要否決定
   調査が終了後、原則として申請から14日以内(最長で30日以内)に保護の要否決定が行われます。

 4.給付開始
   指定した金融機関に毎月保護費が振り込まれます。
   保護適用後は、世帯の実態に応じて年2~12回の訪問調査が行われます。
   調査時には、就労の可能性のある人への就労指導も行われます。

   また、収入・資産等の届出が義務付けられ、定期的に課税台帳との照合が実施されます。

生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法
※水準均衡方式 … 民間最終消費支出の伸び率を基礎として、一般世帯の消費支出水準を勘案して生活扶助基準のの改定率を算出する方式
107
※クリックで拡大

生活保護制度における8つの扶助
1.生活扶助 :金銭給付
  生活困窮者が、衣食、その他日常生活の需要を満たすための扶助であり、   飲食物費、光熱水費、移送費などが給付されます。
  個人ごとの飲食や衣服・娯楽費等の費用(第一類)と、世帯として消費する光熱費等(第二類)に分けて計算されます。

2.教育扶助 :金銭給付
  生活に困窮する家庭の児童が、義務教育を受けるのに必要な扶助で、教育費の需要の実態に応じて給付されます。

3.住宅扶助 :金銭給付
  生活困窮者が、家賃、間代、地代等を支払う必要があるとき、及びその補修、その他住宅を維持する必要があるときに行われる扶助です。

4.医療扶助 :現物支給
  生活困窮者が、怪我や病気で医療を必要とするときに行われる扶助です。原則として現物給付(投薬、処理、手術、入院等の直接給付)されます。

5.介護扶助 :現物給付
  要介護と認定された生活困窮者に対して行われる給付です。生活保護法指定介護機関による現物給付(介護サービス)が行われます。

6.出産扶助 :金銭給付
  生活困窮者が出産をするときに行われる給付です。

7.生業扶助 :金銭給付
  生業に必要な資金、器具や資材を購入する費用、又は技能を修得するための費用、就労のためのしたく費用等が必要なときに行われます。

8.葬祭扶助 :金銭給付
  生活困窮者が婚礼や葬儀を行う必要があるとき行われます。

利用者のニーズに応じて、8つに分かれる。

参考:「生活保護制度」に関するQ&A

人気ブログランキングへ
参考になったでしょうか。もしよろしければ下にコメント欄がありますのでコメントをいただければ修正や加筆の参考になります。お忙しい中申し訳ありませんがよろしくお願いします。
最後までご覧いただきありがとうございました。みなさんの参考になるようがんばりますのでまたお越しください。
 
受験対策
≪ケアマネージャー≫
受験対策
≪社会福祉士≫
受験対策(研修)
≪介護福祉士≫
初任者研修 
通学】 【通信
この投稿は役に立ちましたか? 役に立った 役に立たなかった 0 人中 0 人がこの 投稿 は役に立ったと言っています。