これだけは押さえておきたい熱中症は、観ていただけたでしょうか。
この記事では、脱水症について掘り下げて掲載していきます。
私が熱中症・脱水研修として福祉施設で行ったものをピックアップしたものになります。
まず、脱水症とは何か。 みなさんはどうお考えでしょうか。
研修では「体の水分量が減っている状態」という回答が一番多かったです。
正解は、『体液量(特に細胞外液量)が欠乏した状態です。』
細胞外液量とは、wikipediaを引用すると、『細胞外に存在する体液の総称であり、血漿と間質液より構成される。脳脊髄液などの一部の細胞外液は細胞通過液として分類される場合もある。細胞の生活環境である細胞外液は内部環境とも呼ばれ、細胞外液の恒常性の維持は生命維持において不可欠な機構である。細胞外液は体重のおよそ20%(血漿:5%、間質液:15%)を占める。』
となりますが、ここではこれまでにしておきます。最後まで読んで気になったらコメントを頂くか、調べてみてください。
このページでは、高齢者をメインに記載していますが、年齢は関係ありません。
特に、高齢者は脱水を起こしやすく、水の補給が大切であるという事は広く知られています。
「知ってるよ」「だから困るんだ」という声が聞こえてきそうですが、現実問題として、たった10ミリリットルの水を飲むのにもむせこみ予防のため、飲みやすい濃度のとろみをつけて慎重に時間をかけて飲んでもらうしかない。
これが現実です。しかし、本格的な脱水になれば突然意識が失われ死の危険にさらされることもあり命を落とす方もおります。
脱水のリスクは人によって違いますし、早期発見することで早急な対処もできます。 この中からもしかしたら有益な脱水対策のヒントを見つけられるかもしれません。(思いついたら教えてくださいね)
先ず、脱水の早期発見と適切な水分補給のためには、水分摂取量の把握が必要になります。これは当然ですね。
水分摂取量は、食事と食事以外の飲み物から摂取量を求めるのが一般的です。 意外に食事から水分摂取という概念がない人もおります。脱水予防と言えば、飲水量を増やせば良いと考える人もおります。
あくまで食事が基本であり食事からどの位水分を摂れるのかを知らなければなりません。
福祉施設に勤めている人は知っていると思いますが、当然食事量をチェックしますよね。器に残った残量だけを見てチェックしてる人いませんか?。食べこぼしの量等などを勘案しない人いるのではないでしょうか。
分かりやすく極端に言えば半分くらい食べこぼしているのに、器には残っていないから食事量全量とか・・・ そして体重減少しているのに全量食べてるのにね~とか死んでしまいますよ。
と、話は戻して、脱水と熱中症も同じです。 人がダメなのではない。知らないものを知るには、気づくか教えてもらうしかない。 ということで、話が横道にそれましたが進めていきます。
今回は、中級として位置付けているので、細かい説明は飛ばします。 気になる人はコメントに残してくれたり教えてくれれば追記か回答します。
上に、脱水とは体液量が欠乏した状態です。と書きましたが、体液とは何か。
体液とは体の中の水分を言います。 体液内には電解質(ミネラル)と非電解質(タンパク質、糖質、脂質、尿素等)が含まれています。 人間の体液量は約60%を占めるが70歳になると約50%に減少します(理由は後述)
電解質は、身体の働きを正常に保ち、生命を維持する上で重要な働きをしています。 体液内の電解質はほぼ一定に保たれており、飲み食いで変化しない仕組みが作られています。このような仕組みを恒常性(ホメオスターシス)といいます。聞いたことあるのではないでしょうか。 小学生の時に恒常性という言葉を、体温を一定に保つ恒温動物あたりで出たのではと思います。
この機能が各種の病気や加齢によって低下し、電解質の濃度が乱れたり、電解質異常が起こりやすくなります。
これらの異常事態に対して中心に働くのが『腎臓』です。
腎臓の予備力があるうちに適切な治療が行われれば早期に改善するが、時期を逸すると生命に危険が及ぼされますので、一刻も発見して対応することが必要です。
脱水のパターン
(1)水分が不足するもの
(2)Naが不足するもの
の2つがあります。Naは、細胞外体液に多く浸透圧を決定しています。
水とNaは一緒に動くので、水分の欠乏があれば同時にNaの欠乏も起こる。したがって、水分とNaの欠乏の割合によって脱水症のパターンが決まってきます。
ここで、浸透圧の働きとは何か見てみましょう。
・あなたはしょっぱ~い塩辛を食べました。すると浸透圧が高くなり、のどの渇きが起こり水を飲む。そして尿を濃縮し水分の排泄を抑えて飲んだ水の量と合わせて水分不足が改善される。
・あなたは水を飲み過ぎてしまいました。すると浸透圧が低くなり、のどの渇きは抑えられます。そして、薄い尿を多く排泄することで余分な水分を輩出します。
腎臓は、水や電解質代謝の主役です。 上の例でもありましたが『排泄機能』『体内の恒常性の維持』『内分泌機能』があります。
次回は腎臓の機能について説明し脱水との因果関係をみていきましょう。
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参考になったでしょうか。もしよろしければ下にコメント欄がありますのでコメントをいただければ修正や加筆の参考になります。お忙しい中申し訳ありませんがよろしくお願いします。
最後までご覧いただきありがとうございました。みなさんの参考になるようがんばりますのでまたお越しください。
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