新オレンジプラン


厚生労働省では、団塊の世代が75 歳以上となる2025(平成37)年を見据え、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指し、新たに「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~」(新オレンジプラン)を関係11府省庁と共同で策定されました(平成27 年1 月27 日)。

と、皆さんは新オレンジプランという名前はご存知だと思います。

新オレンジプランは『「認知症高齢者等にやさしい地域づくり」を推進していくため、以下の7つの柱に沿って、施策を総合的に推進します。』

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この7つの柱で認知症高齢者にやさしい地域づくりを推進していくのです。

順に柱の中身を見て行きましょう。
※せめて、太字の柱については確認をしておき、気になる部分は深く読むようにしておきましょう。

1つめの柱:認知症への理解を深めるための普及・啓発の推進

【基本的な考え方】
認知症は皆にとって身近な病気であることを、普及・啓発等を通じて改めて社会全体として確認していきます。

(1) 広告等を通じ認知症への社会の理解を深めるための全国的なキャンペーンを展開します。その際には、認知症の人が自らの言葉でメッセージを語る姿等を積極的に発信していきます。
(2) 認知症サポーターの養成を進めるとともに、地域や職域など様々な場面で活躍できるような取組を推進していきます。(H29年度末目標を600万人から800万人へ)
(3) 学校において、高齢者との交流活動など、高齢社会の現状や認知症の人を含む高齢者への理解を深めるような教育を推進します。

2つめの柱:認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供

【基本的な考え方】
早期診断・早期対応を軸に、「本人主体」を基本とした医療・介護等の有機的連携により、認知症の容態の変化に応じて、適時・適切に切れ目なく、その時の容態にもっともふさわしい場所で医療・介護等が提供される循環型の仕組みを実現します。
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(1) 本人主体の医療・介護等の徹底
   認知症の人がもつ力を最大限に活かしながら、地域社会の中でなじみの暮らしや関係が継続できるように支援していくことは、本人主体の医療・介護等の原則・基本理念です。そのことを、改めて認知症の医療・介護等に携わるすべての者が共有し、医療・介護等の質の向上を図っていきます。
(2) 発症予防の推進
  運動、口腔機能の向上、趣味活動など日常生活における取組が認知機能低下の予防に繋がる可能性が高いことを踏まえ、住民主体の運営によるサロンなど地域の実情に応じた取組を推進していきます。
(3) 早期診断・早期対応のための体制整備
○かかりつけ医の認知症対応力向上のための研修や、認知症サポート医※2 の養成を、一層推進します。
○認知症に関する専門医、認定医等の養成の拡充に関係学会等と協力して取り組みます。
○地域の歯科医師・薬剤師の認知症対応力向上のための研修を、新たに実施します。
○認知症疾患医療センター※3 の計画的な整備を進めます。
○認知症初期集中支援チーム※4 の市町村への設置を推進し、早期診断後のサポート体制を整備します。

3つめの柱:若年性認知症施策の強化

【基本的な考え方】
65 歳未満で発症する認知症を「若年性認知症」といい、全国で4 万人近くいると言われています。
若年性認知症の人は、就労や生活費等の経済的問題が大きいこと等から、居場所づくり等の様々な分野にわたる支援を総合的に講じていきます。
○普及啓発を進め、早期診断・早期対応へ繋げていきます。そのために、まず医療機関や市町村窓口等を通じて、若年性認知症と診断された人やその家族に対して「若
年性認知症支援ハンドブック」を配布します。
○都道府県の相談窓口に自立支援に関わる関係者のネットワークの調整役を配置し、若年性認知症の人やその家族が交流できる居場所づくり等、若年性認知症の特性に
配慮した就労・社会参加支援等を推進していきます。

4つめの柱:認知症の人の介護者への支援

【基本的な考え方】
認知症の人の介護者への支援を行うことは、認知症の人の生活の質の改善にも繋がるため、家族など介護者の精神的身体的な負担の軽減や、生活と介護の両立を支援する取組を推進します。
○認知症初期集中支援チーム等による早期診断・早期対応を行うほか、認知症の人やその家族が、地域の人や専門家と相互に情報を共有し、お互いを理解し合う認知症カフェ等の設置を推進し、認知症の人の介護者の負担軽減を図ります。
○介護者の身体的負担を軽減するため、介護ロボット等の開発を支援します。

5つめの柱:認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進

【基本的な考え方】
生活の支援(ソフト面)、生活しやすい環境(ハード面)の整備、就労・社会参加支援及び安全確保を行い、認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりを推進します。

(1)生活の支援(ソフト面)
一人暮らし高齢者や夫婦二人のみ世帯が増加するため、買い物、掃除などの家事、買物弱者への宅配等のサービス提供の支援、高齢者サロン等の設置を推進します。
(2)生活しやすい環境(ハード面)の整備
サービス付き高齢者向け住宅など、多様な高齢者向け住まいの確保の支援、公共交通施設や建築物等のさらなるバリアフリー化の推進及び高齢者の移動手段を確保するための公共交通の充実を図ります。
(3)就労・社会参加支援
高齢者の方が生きがいを持って生活できるよう、就労、地域活動やボランティア活動等の社会参加を促進します。
(4)安全確保
独居高齢者の安全確認や行方不明者の早期発見・保護、詐欺などの消費者被害の防止を目的に、地域での見守り体制を整備します。また、認知症の人や認知機能が低下している人による交通事故を未然に防止するための制度の充実、交通安全の確保を推進します。さらに、高齢者の尊厳保持のため、高齢者虐待の防止と身体拘束ゼロの推進を図るとともに、認知症の人や高齢者の権利擁護のため、成年後見制度等の周知や利用促進を行います。

6つめの柱:認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の研究開発及びその成果の普及の推進

  【基本的な考え方】
認知症の原因となる疾患※7 それぞれの病態解明や行動・心理症状(BPSD)等を起こすメカニズムの解明を通じて、認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の研究開発を推進します。
○認知症の病態解明は未だ不十分であり、根本的治療薬や予防法は十分には確立されていません。認知症の病態等の解明を進め、早期発見や診断法の確立、さらに、根本的治療薬や効果的な症状改善法、有効な予防法の開発に繋げていきます。
○認知症の人の自立支援や介護者の負担軽減を図るため、ロボット技術やICT技術を活用した機器等の開発支援・普及促進を行います。

7つめの柱:認知症の人やその家族の視点の重視

【基本的な考え方】
これまでの認知症施策は、ともすれば認知症の人を支える側の視点に偏りがちであったという観点から、認知症の人やその家族の視点の重視をプランの柱の一つとして掲げました。これは他の6つの柱のすべてに共通する、プラン全体の理念でもあります。
○認知症の人の視点に立って認知症への社会の理解を深めるキャンペーンのほか、初期段階の認知症の人のニーズ把握や生きがい支援、認知症施策の企画・立案や評価
への認知症の人やその家族の参画など、認知症の人やその家族の視点を重視した取組を進めていきます。

以上が7つの柱における基本的な考え方です。

より掘り下げて別記事で上げていきたいとおもいますのでそちらも併せてよろしくお願いします。

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